2017年1月18日水曜日

ハノイ, Hanoi/TRANDUC's STORE







中国の広州でレコード墓場に辿り着けず夢半ばのままたどり着いたのは隣国のヴェトナムはハノイ。
ハノイにはネット情報によると1件だけレコードがあったようだが何年か前に閉店してしまったらしい。その事実を知らずに入居していたビルの場所を見つけたが、管理人のオヤジがビルに入れてくれない。管理人と格闘するもムリ。スコールに見舞われ踏んだり蹴ったり。中に入っていく女の子に隙をついて英語で理由を聞くと、どーやら土曜日だかららしく月曜に出直すかとホテルに帰った。
その夜ヴェトナム人のジャズコレクターの知り合い2人にヴェトナムのレコード屋事情をメールで質問してみた。すると片方から有力情報が!今日管理人と格闘したビルにあったレコード屋は閉店。そしてもう一軒現在も営業しているレコード屋があるそう。早速行ってみることにした。





場所はハノイ市民の憩い場所、ホアンキエム湖から南に延びるHang Bai通り29に位置している。なかなか入り口が分からずウロウロするも何となく入ったゲートの先の路地に看板発見!





右に進めと書いてある。





次は左に進めと書いてある。この路地は完全に集合住宅の通路でそこをズンズン進む。





もう一回左に曲がり、突き当って右を向くと階段の先に店舗らしきものが。店にたどり着くまでの過程がワクワクする!期待が高まる!!
しかし高望みは禁物だ。ここはヴェトナムなのだ。
レアなレコードがザクザク独り占め!
とかあり得ない、と怠惰な気持ちを引き締めながら階段を上った。





TRANDUC's STORE。
中に入ると店主らしき男性がまったりしている。とりあえずレコードの詰め込まれたエサ箱を手前からチェック。
ん!ここはジャズコーナーだな。このネズミマークのレコードはどっかで見たことあるぞ。しかもいっぱい出てくる〜とボーッと眺めているとThree Blind Miceであることに気がつく。掘っても掘ってどんどん出てくる。
レアなレコードザクザク独り占め!
と一瞬思うも値札の書き方がレア盤だけドル表記であることに気がつき、しっかりと適正な値付けがしてあるので意気消沈。当然日本より高い。
しかしこんな一気にTBMを見たのは初めてだ。リサイクルショップのウブ荷から108円で4枚買った時が今までの最高記録だったが大幅に更新。昔は和ジャズは格安でエサ箱に放り込まれてたらしいがそんな時代は知らないので、見ているだけで幸せな気持ちになってしまった。





店主にレコードはどこから仕入れるの?とインタビューするとこういったレアなジャズは日本から、そのほかは広州のレコード屋から仕入れているよとのこと。
ヴェトナムでは中古レコードの輸入は準禁制品になるらしく高い関税を払って外国から苦労して持ち込むようだ。そんな貴重なレコードを小さな愛好家コミュニティで大切にシェアしている。外国人が踏み荒すべき場所ではないと痛感。





しかしこのレコード屋の魅力はレコードではなく現行のヴェトナム音楽のCDだと感じた。
地元お客がどんどん入ってきてステレオセットでCDを視聴して買っていく。
海賊盤がほとんどのヴェトナムだけどこの店は"Original"と看板にうたっているように全て正規盤を扱っている。
ハノイを訪れた際は、現地の良質な音楽を求めて訪れてみてもよいかも。





最後にも一度、地図で路地をどう進むかおさらい。

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