2021年3月28日日曜日

タリン, Tallinn/Balti Jaama Turg(とRaamatukoi Grammofonと共産テクノ)

[ WAX made in the USSR / first round vol.4 ]

翌日、タリンの郊外にあるスリフト/リサイクルショップ巡りを経て、夜宿に帰る途中、宿と目と鼻の先にある例のレコード屋「Raamatukoi Gramofon」に釣り果でも見せようかなと再び立ち寄りました。

二日連続で来る観光客は珍しいのか、結果的に店主に3時間くらい拘束され、あれこれと愚痴やらレコードやら何やら聞かされました。ここの店主が色々とお買い物に協力しているらしく、当時日本で東欧編が発行されたばかりの「共産テクノ」やら「共産主婦」のことから、「日本のフュージョンミュージックのレコードジャケットは全部色が青い」などなど。エストニア人の口からニホンゴで「キョウサン〜」というフレーズが出てくるのは面白くもありますが、解放された頃には外は真っ暗、ゲンナリ。
その拘束中に得た数少ない有益情報がふたつ。ひとつはタリン駅のすぐ反対側には新しいショピングモールにはアンティークショップの集まる一角があり、レコードが置いてあるということ。もうひとつは次に行く町タルトのレコード屋界隈の情報でした。情報ありがとう!

やっと帰宿すると同宿の日本人の丘マイラー・トラベラーのおばあさんの武勇伝を飲みながら聞かされさらにゲンナリ。彼女はこの街にインスピレーションを得て、あと二週間近くタリンに沈没するそうですが、翌日からヘルシンキに足をのばすと言っていました。大丈夫でしょうか。

翌日、エストニア第二の都市タルトに向かう予定ですが、バスステーションに向かう前の午前中に昨夜教えてもらったそのショッピングモールBalti Jaama Turgを訪問。タリン駅のすぐ北側にあります。

新しく、もしかしたら列車の車庫か何かをリノベーションした建物で、1階は食品関係のマーケット、2階は古着や雑貨などのマーケットになっていました。2階の端の一角に10軒ほどの店が軒を連ねるアンティークマーケットを発見!

その中のひと店舗、やたらと派手な電飾を施した店がこんなん感じで、いかにもリサイクルショップといったレコードの並べ方で売っていました。他の店にもレコードが置かれていましたが、ここが一番大量でした。全部見ていき、次々に欲しいもの、気になるものを引っ張り出し8枚ほど購入。店のおじさんが少し値引いてくれたような記憶があります。


Tatiana Antsiferova/Look Back At Your Childhood、5EU。
ロシアの女性歌手。レゾナンスたっぷりの空間的なシンセ使いで同時代のアンテナとかに似たバレアリックな質感もあるポップス。なかなかにヨシ。


ABC/Ansambl Angela Vlatkovića、5EU。
ユーゴスラビアからソビエトに出てきて、そのまま居ついた?グループの人気のアルバム。70年代に西側のロックミュージックを持ち込んでソビエト内で人気になったのかもしれない。「Мечты」 などキラー曲てんこ盛り!



つづく