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2019年12月18日水曜日

2018 イサーンでレコードひと山当てられるか!? vol.3 後日譚

イサーンからバンコクに戻りすぐに出国。そして後日帰りにトランジットがてら再びバンコクに1泊。シーロムのタニヤプラザというゴルフショップだらけ、日本人のオッサンだらけのビルにあるAudio Minuteというレコード屋へ初訪問。

ジャズ半分、ポップ・ロック半分、和もの少々・・・って、まるで日本のレコード屋やないか!レコードダンボールに貼られた宛名書きをみると、御茶ノ水のジャズレコードショップから広島に移動し、そこからバンコクに運ばれてきたようです。

こちらはレギュラー盤部屋で、隣りの部屋には帯付き細川綾子などのTBMの(今では)レア盤が驚愕のプライスで、結構な量が鎮座しています。こちらのレギュラー部屋では笠井紀美子の「Butterfly」が500バーツと適価。この差は・・・まあそんなものか。昨年ユニオンのセールでTBMをバカスカ抜いていた、シンガポール人のアマチュアディーラーを発見し、興味半分少し話をした。彼は笠井紀美子のTBMのアルバムを購入していたが、「笠井紀美子はボーカリストか?」と質問された。この現象は・・・まあそんなものか。



ということで駆け足で巡った「2018 イサーンでレコードひと山当てられるか!?」の結果は…

イサーンでの釣り果はさきのシングル92枚、残りはバンコクで購入。今までで一番効率が良い収集でした。潔くカセットもLPも1枚も買わず。帰国後、約10ヶ月をかけてひととおり聞き終えました。良曲満載。記念撮影に床にレコードを並べていたらぎっくり腰を発症。

年々釣り果は質、量ともに進歩していますが「ひと山」にはまだまだ・・・そもそも「ひと山」の定義が曖昧なので、決めてしまおう。いつの日かイサーンの古いラジオ局が1杯分買えるまで!



2019年12月6日金曜日

2018 イサーンでレコードひと山当てられるか!? vol.2

腑抜けと化した翌日のこと。昨日の釣果は、前年イサーンを放浪した「おつり」というか、前年の旅がなければ生まれなかったもの。ただし全く予想してなった爆発なので、この日はレコード欲のかけらも残っていません。「何にも買えなくてもいいや」くらいの軽い気持ちで来ているので、過剰に欲望が湧かず。「探すこと」自体を楽しむほうが、結果より重要と再確認。ライトディガーならではの発想。

ということで、レンタルバイクを借りて小旅行。

途中で、もはや恒例になってきたラジオステーション訪問。こちらは国営のRadio Thailandです。

許可を頂き、ちょこっと拝見。「7インチはない」ということで、完全にカセットテープ時代のプロモ盤LPだけしかない。いくつかラジオステーションをまわることでラジオ局のライブラリーの内容の傾向がボチボチ分かり始めてきました。

ひたすら田んぼと、その中にぽつぽつと木が生えている、これぞイサーンといえる好きな風景の中を疾走。毎年同じ時期、乾期まっただ中に来ている。思えば前国王が崩御した日の夜を除いて、イサーンで雨に降られた記憶がありません。この日もカンカン照りの快晴。途中ハエだらけのオープンエアレストランで昼食。

この年初めて足を踏み入れたアムナートチャロン県。アムナートチャロンの市場の脇にCDショップがあるので、買い物のついでに店のお兄さんにレコード置いてあるとこ知らないか聞いてみます。するとバスターミナルの近くにそういった店があるらしいとのこと。

期待半分でその店に到着すると、なんと日本からの中古品オンリーの店。現在タイではこうした日本からの中古品専門のリサイクルショップが非常に流行っていて、イサーンでもあちこちに店を見かけます。

陳列がかなりハードコア。まさに日本のゴミの山。レコードありますか?とお店のひとに聞くと、レコードが埋まっているところに案内されました。

イサーンの僻地に眠る80年代日本のシティーポップ。残念ながら、当然ながらも日本盤ばかりです。この日は最終的に滝だか、お寺だかを目指していたんですが、日も傾いてきて断念。

さらに翌日、バンコクに戻らなければ行けないので、朝不要な荷物とレコードを整理して郵便局から発送。途中前年訪れたラジオ局が気になり行ってみると、局の新しい建物は出来ていましたが、裏手にあった地図を書いてくれたおばさんの家と他数件の建物が取り壊され更地になっていました。

スリンのボーコーソーは度々利用していますが、この日は小さな虫が超大量発生。裏手に池があるからでしょうか。あまりの多さにバスを待っている子供が発狂しています。遅い時間のバスチケットを取ってしまったので、待っている間が苦痛でした。

つづく

2019年11月24日日曜日

2018 イサーンでレコードひと山当てられるか!? vol.1

いよいよ本編「2018 イサーンでレコードひと山当てられるか!?」の始まり。この年は2泊4日のスケジュールです。

夕方になり、暇つぶしに訪れたバンコクの果てパンティップを後にし、バスでモーチットのバスターミナルに戻ってきました。そして昼間予約した庶民的価格の夜行バスに乗り込みます。今までタイトな日程をこなしてきているので、知らず知らずのうちに疲れも溜まっているのでしょうか、


あっという間に眠りの底へ落ちt ・・・・ぜんぜん寝れない!


短距離でちょくちょく停まる各駅停車みたいなバスだったので、人の出入りで騒がしく、不意打ちのラーメン休憩とかがあり、寝たと思ったら起きるを繰り返し、なかなか寝付けませんでした。それでもじわじわと夢の中へ引きづり込まれていきます。

翌朝、目を覚ますと夢の続きなのでしょうか?目の前にこんな箱とカゴが・・・む・む・む!!!


キターーーwww 今年は早くも初日でクライマックスかーーーーーーーーーーッ?!


カゴの中だけでも無造作にブチ込まれたシングルがいっぱい。さっそく試聴部隊が出撃します。写真では伝わりづらいですが、なかなかハンパない量が詰まっています。

シングルをたぶん400枚ぐらい聞いたでしょうか。もうね、お腹いっぱい  (( ´З`)=3 グフ

モーラムだらけ、凄い高確率でモーラムが出てきます。これは本当に夢の中にいる気分でした。チャウィーワンのトゥーイ〜プルーンとか、ルークトゥーンも含めて70年代黄金時代の王道どころのメンツがジャブジャブ出てくるので、暑さも相まって途中から気持ち悪くなってきます。この気分は例えるならば空腹から一気にいいものを食べ過ぎて消化不良になっている感じでしょうか。

気がつくと昼ご飯も食べずに午後3時くらい。いい時間です。最終的に納得のいくもの91枚を選抜し4200バーツで購入。

แก้วตา พญาแล/อย่ามาซูนคีง
珍しいスリン・パクシリレーベルから、Kewtaa Phayalae(?)というマイナーモーラムによる激キャッチーなヘビー級ルークトゥーン。一度聞けば誰でも歌える。この人は80年代にカセットを残していると思う。




มลฤดี พรหมจักร์/ลำตังหวาย
モンルディー・プロムチャックとチャウィーワン・ダムヌーンのラム・タンワーイが数枚出現。最初は同じ念仏みたいな曲のカバーだと思っていたけど、この日に複数種類出てきたことで、この旋律がモーラムの型のひとつだと後日初めて認識。チャウィーワンのほうは前年ゲットしていたが全く記憶にも印象にも残っていなかった。しかし何種類か並べて聴き比べると面白い。どれも地味なのにかっこいい。




ชะบาไพร นามวัย/ลำเพลินรำวงลักไก่
クワンチャイ・カーラシン・ユックパッタナー楽団、チャバープライのラム・プルーン。すかすかな音質(電気楽器が入っている?)。それが逆に、キャリア終盤にさしかかっていたチャバープライの直後のカセット時代に放たれた最後の閃きを予見させます。




เพลิน พรหมแดน/ว่านมหาสนุก
プルーン・プロムデーンの人気ガンジャルークトゥーン。まるで同時代のエチオピア歌謡とシンクロしそうなホーンサウンドと能天気なコーラスが楽しい。




この予測不能だったクライマックスにより悟りを開きましたもういいや」と

その「今年はもういいや」、という感情が、全く前触れなしにクライマックスに遭遇してしまった人間の末路なのでした。

別名「腑抜け」ともいいますが。そういえばヤツは前年も登場していました。この年は初日から登場することに。「腑抜け」には前年のように「無差別レコード持ってませんか攻撃」を繰り出す情熱は備わっていないのです。

つづく


2018年12月19日水曜日

後日譚 〜 バンコクにて 〜




なんか懐かしいヒビキ「ばんこく」、遠い世界のような感覚。久々にイサーンからバンコクに舞い戻ってきました。横移動にボートに乗ります。


暇すぎて居酒屋レコード屋REC.に来てしまった。
https://travelguideforloversofrecordstores.blogspot.com/2017/02/bangkokrec.html
タイのシングルが相当減っている。何もない。自らを「ハンター」と呼ぶ店主が見つけてきたというデットストックLPを見せられる(写真のものとは別のもの)。こちらは腑抜け状態なので食指が動きません。ハンター店主、居酒屋が忙しくてハントに行けていない模様。


サファンソンというところにある、アンティーク、ビンテージ家具店のPAPAYA。さらに暇すぎるのでこんなところまで来てしまった…


やたらと巨大でフォトジェニックな店内。中華圏の若者観光客に人気のスポットみたい。レコードも一応売っています。


ジュークボックスの中に長年閉じ込められ?グチャグチャになったレコード。こんなのタダでも要らない!

その後、Bigtiger Studioへ立ち寄ったあと、夜スティサンからフワイクワーンへ歩いていると、なにやら爆音が…80バーツくらいで中へ入ってみます。


はぅ、踊り狂うイサーン男たち!! ルークトゥンモーラム楽団、プラトム・バントゥンシン(ประถมบันเทิงศิลป์)、フロムコーンケ〜ン!お笑い、バンド、踊り子、歌手…と200人ぐらいメンバーがいるんじゃなかろうかという超豪華さで楽しい。


街中なので、かどうかは分からないが音圧がちと低い気もするが、バンコクのど真ん中が熱狂のダンスフロア化。


圧倒的に可愛く大人気なエーン・オラディ。ステージ前でセルフィーする客とおひねりとをかき集めていきます!今レコードやカセットで掘っている昔のレジェンドたちもこんな風にバンコクやイサーンの田舎をドサ回りしていたんだなと思うとなんだか感慨深いもんです。

そんなこんなで帰国。夏休み大型企画「2017 イサーンでレコードひと山当てられるか!?」の結果は…


イサーンでの釣り果を確認。とりあえず並べて悦に浸ります(←大事な儀式)。


LPは10枚捕獲。右下のランシマン楽団のアルバムは貴重かもしれない。


カセットテープはスタートダッシュが効いたのか気がついたら38本で満足。未だに5本くらいしか聴けていない…


シングルはイサーンで46枚(残りはバンコク)。最近やっとひととおり聴き終えた。去年の20枚から倍増だが「ひと山」にはまだまだ……まだ続くのか?

ということで、夏休み大型企画はこれにて完結。いつのまにか冬休みになってしまった…… 一応旅をするついでにレコードを探していることになっていますが、レコードを探さなかったらなかったであろう出会いもたくさんありました。


ご協力いただいたタイのみなさんコップンカッ(プ)!

2018年12月11日火曜日

2017 イサーンでレコードひと山当てられるか!? vol.9




昨日の一件でレコード欲求度数がだだ下がり。山を目の前にして登れなかった登山家の気分です。そして早くスリンを抜け出したい。この町とは相性がよくない気がするのだ。でも翌日狂犬病ワクチンの2度目の摂取をしなければならないので、バンコクと天秤にかけスリンに残ることに。


時間もあるのでバイクを借りてスリン周辺のクメール遺跡観光へ。途中スリン県内、スリンの町から20キロぐらい南下、プラサートという町に立ち寄りました。そしたらおもわずCDショップを発見。 PRSOUND。


この店は自主レーベルをカセットテープ時代から現在に至るまで経営しているみたい。なのでクメール系タイ人によるローカルなCDやカセットがかなりあります。今同じ店だと気がついたが、スリン市内のスリンプラザの目の前にも支店があった(現在は閉店)。イサーンでこれほど立派な昔ながらのCDショップを見つけたのは初。


カセット数本とCDを購入。未だに聴いていないPRSOUNDの3本… 誰か開封してくれませんか?


ついにこの帽子を脱ぐ時が来ました… 後日、2度目のワクチンを摂取。今までローカルな交通手段で移動していたので久しぶりの普通で豪華なバスで大都会バンコクへ戻ります。

つづく

2018年12月7日金曜日

2017 イサーンでレコードひと山当てられるか!? vol.8




スリンの町はもうすぐ象の祭りが開かれる。祭りの前なのに普通に象が路上を歩いていて落し物をしていく姿には驚かされます。スリンに到着した前夜、犬に足を噛まれました。遂にタイで恐れていた事態が…念のため病院でワクチン接種。
病人だからといって無益に過ごすのもなんだかな、ということで、いつもと違い足を使わず携帯でサクサクっと検索… すると、ある驚きの画像が!驚きでアゴが外れかかったまま宿の番人のオバさんに確認し、とりあえず現場に急行します。


現場に到着!大きな吹きさらしの倉庫的な場所です。これは、空っぽのレコード棚… そう、これはご存知ラジオ局の什器ですね。中身はいずこに〜?!
現場周辺の空気感から察するに、隣で局の建物の建て替え中。中身を探しに今現在の局を探さねばなりません。とりあえずここの裏の方にあるかも〜、という安直な考えのもと上の写真に写っている真ん中の通路をくぐって裏に出てみます。


すると、そこは大きな空き地になっていて、空き地を取り囲むように家が何件も建っていました。なんだこの場所は?住人のおばさんに聞いてみます。ラジオ局どこですか?
そしておばさんに地図を描いてもらいラジオ局へレッツゴー!果たしてこの地図で本当に辿り着けるのか?自問自答しながら先ほどの通路を引き返し道へ出ようと思います。通路を通り抜ける際、ふと、こんな光景が右側に…


シングルレコード……… だけが打ち捨てられている……… 目の前に山があぁぁh(遠い目)

ブログのタイトルに掲げる目標「ひと山」どころか「よん山」くらありますよ。裏に出るときは、方向的にこの棚を背にして歩いていたから全然気がつかないで素通りしていたのです。


内容はともかく、不思議なことに気がつくとちゃんとラジオ局へ辿り着いていました。おばさんの地図から想像していた距離のゆうに50倍は離れていたでしょうか。局のボスたちを録音が終わるまで人懐っこくアグレッシブなスタッフのお子と戯れて待ちます。

そしていよいよこの旅のクライマックスが!!!

ボス:「え? 小さいレコード?ああ〜あの古いゴミゴミしたアレね。小さいやつは要らないから、今すぐ、とにかく、全部持っていってよ

酔狂:「マッ、マジっすか!?いただきまーすwwwwwww!

と、なるはずもなく。しかしほんの少しお土産を恵んでいただけることに。ありがたや!でもやっぱりいらないんだと思う。
レコードの山の前に戻りセレクトを開始。レーベルから見てなかなか偏りのある内容だった。そしてレコードのレーベル同士が経年劣化した紙スリーブで一体化していて、そっと引き剥がすのに苦労。夜になり蚊にされながらも、小指の先の厚み程もない量をひとつまみ。


บานเย็น ศรีวงษา/ ลำเพลินแม่หม้ายกล่อมลูก
赤ちゃんの鳴き声が印象的なバーンイェン・シーウォンサーのラム・プルーン。この年はシーウォンサーが比較的よく掘れた気も。例の捨ててしまったレコードも出てきたが針飛び盤だった。いつかまともに聴ける盤を入手したい。


บานเย็น รากแก่น/ลำเพสินระดับโลก
ガチャガチャとした不思議なアレンジ上で華麗にラムするラーケン。クライマックス前に終わってしまうような印象も。男性歌手の裏面が良かった。


อังคนางค์ คุณไชย/ลำเพลินพัฒนา
アンカナーンさんの最初期の曲でしょうか?ファーストアルバムに収録されている。このころ10代半ばとは到底信じがたいエネルギーを放っている。

つづく

2018年12月2日日曜日

2017 イサーンでレコードひと山当てられるか!? vol.7




翌日、ウボンを後に。隣県シーサケット県のシーサケットへ。宿を見つけて前年レコードを買った人のところへ。午後に再訪の約束をし、午前中は隣町ウトムポンピサイを散策。前年見つけた家電店でカセットテープ1本だけ購入。
午後シーサケットへ戻り前年自分が掘った残り物を試聴。シングルとアルバム合わせて28枚の収穫。2000バーツ。去年の自分がよくもまあこんなに残していったもんだと少し呆れる。
話をよく聞くとお父さんがラジオDJだったそうで、その時のものだそう。数年前バンコクからバイヤーが現れ「全部まとめて売れ」と言われたが断ったそうだ。レコードに歴史ありですね。


B面:บานเย็น ศรีวงษา/ลำล่องม่วนม้วนโดย บานเย็น ศรีวงษา
バーンイェン・シーウォンサーのプロモ盤。心揺さぶる魂のラムが収録されています。一度は忘れられた存在であったようですが、最近はタイ国内で彼女の活動により、また知名度が上がっているそうです。


翌日、宿の部屋で起きてぼおーっとしていると、聴きなれたフレーズと太鼓の音色が外から聞こえてくる。向かいの寺のほうから…もしや!と思い猛ダッシュ。


むむっ、これは!


出家の行列ですね。うしろの方で本日の主役が大男に肩車されています。


ハンドメイド感満天な手押しサウンドシステム。大太鼓のオヤジは常にこの表情を崩さない。


サイケデリックなグルーヴを生み出すギターのオヤジ。


転んで血だらけになってまで踊り狂う男。


満足したあと宿をチェックアウトし街中にあるオーディオ店へ。ここの店主はレコードコレクションを持っており、少し見せてもらった。ウボンの友だちにコレクターがいるそうで、モーラムとか持ってないか聞いてくれることに。


そしてローイエット寄りのラッタナブリ(日差しが強すぎてレコード探しを断念)を経由して夕方スリンの町に到着。

つづく