2017年12月31日日曜日

2017年ベストディスク11!

確かレコードを買い始めた頃、世の中は正にレコードブームの末期で「日本は世界一中古レコードが高い」とか言われていたような気がする。今はその逆で「世界一安い」のではないかとさえ思う。そんな日本国内で今年収穫した40枚くらいのLPレコードからベスト10は選びきれなかったので私的ベスト11!


Empire Bakuba/Obosini Kisomele
お世話になっております、ディスクユニオンラテンブラジル館。100円セールの残りものから購入。キンシャサ経由パリで活動したリンガラバンド。飽きさせない多彩なリズムパターンの上をコロコロと転がり続ける涼しげなギターがなんとも心地よい地球快適音楽。今年はリンガラミュージック元年?


和田直クインテット + 1/Four Scenes
ヤフーオークションで購入。グルーヴィなリズム隊をバックにブルージーなギター、上田ひとみの浮遊するようなスキャット。終始圧倒的なテンションの演奏。明瞭すぎない録音もよい。


Harold Butler/Africa On My Mind
西新宿のDub Store Marketで購入。膨大な数のセッションに参加したジャマイカのキーボーディスト。タイトルから想起できるとおり魂を揺さぶるような美しいメロディのオンパレード。爆音再生した際のジャマイカオリジナル盤の音質の素晴らしさ。2017年はルーツレゲエ元年だった。


R. D. Burman/Shalimar
リサイクルショップで購入。発見時は目を疑ったが在日本インド人が処分したのだろうか?ボリウッドミュージックの巨匠。海外から見ればボリウッドという特殊な世界の音楽。しかしなんと射程の広いコスモポリタンな音楽だろう。世界に開かれた都市ボンベイを象徴するような。蛇足だが裏ジャケも観音開き仕様。そんな開きっぱなしのサントラだが、この映画タイトルと同名のよく通ったインドカレー屋を思い出してしまう。


Nohelani Cypriano/Nohelani
リサイクルショップで購入。ハワイアンブリージンAOR佳作。切ない心情をクールに歌う「Lihue」。モコモコシンセベースとエレピがより温かく雰囲気を盛り上げてくれる。このカリスマティックなスリーブデザインが5割増し効果を持っている。


坂本龍一/Neo Geo
地元レコードショップで床から拾い購入。Bill Laswellとの共同プロデュース。沖縄、ケチャ、ガムラン、ヒップホップ、パリ、ニューヨーク…混沌とした音楽。


Novalia/Sabir
ディスクユニオンのプログレコーナーから購入。イタリアのインディフォークバンド?しかし音の方は時代を反映してエレクトロニクスを多用しヒンヤリとしていて暗い。あえて言うならばきっとイタリアのDeath in June(笑)。


石黒ケイ/Yokohama Ragtime
フリーマーケットで購入。昭和臭漂ういなたいかんじの、それでいて腰にくるグルーヴのブギーを多く収録。正にヨコハマのイメージそのもの。永井博さんのイラストが素晴らしい。


小林泉美 & フライング ミミ バンド/Orange Sky - Endless Summer
リサイクルショップで購入。小林泉美バンドのデビューアルバム。程よくライトなラテンタッチのフュージョン。小さな音で聴いても機能する。そして完璧な構図バランスのスリーブ。こういう作品がリリースされて一般流通し聴かれてたというのは豊かな時代だったんだろうなと思った。


武下和平/武下和平傑作集(改訂盤)第二集
リサイクルショップで購入。「うたの島」奄美で「百年にひとりの唄者」とまで言われた伝説の名人。若かりし頃、60年代初頭に吹き込んだ録音。野趣と洗練が同居するようなうたい口に圧倒されてしまう。まだ奄美に住んでいた頃の朝崎郁恵(郁江)さんの囃子を少しだけ収録。スリーブの解説によると琉球奄美に広く分布してうたわれているという「稲すり節」。大島本島では座敷での騒ぎ唄として歌われるとある。そのスリリングさたるや!


Waldjinah/Putri Gunung
ヤフーオークションで購入。最近モノ針で再生するとその生々しさが3倍増しになるのを発見。筆舌に尽くしがたい、南国経由、天国行きの至福音楽。

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