2020年3月15日日曜日

ダッカ, Dhaka/Garner Dali

朝取りたての航空券で深夜に到着したバングラデシュのダッカ、アライバルビザを取るためにちゃんと書類を準備している中国人たちの列に並んでいると、間抜けな感じの手ぶらの日本人が職員に引っ張られ高待遇で顔写真を撮られ、我々を抜かしていく。端から見ると連行されているようにも見える。あとで高額なチップを請求されたことだろう。明け方を待ち中心地から離れた現地人曰くハイソな地区らしいウッタラに予約した宿にチェックイン。1日目は中心地を観光。

2日目にしてほぼする事もなく、ネット検索しひとつだけ確実な、でもやや古い記事がヒットしたので、レコード屋探しに出かけた。今も店があるかどうか。脳内イメージでは珍しいバングラデシュ盤の7インチがわんさか掘れる予定だ。ダッカ市内のYakub Super Marketという場所にあるらしい。

まずウッタラからダッカの中心に移動するのに大苦労。ダッカの交通渋滞はおそらく、いや、間違いなく世界一醜い。前日は中心地までバスで行きに1時間半、帰りに3時間かかった。そして路線バス同士で肉弾戦のカーチェイス。故意にぶつかり合うバスの車体は傷だらけ。この日は作戦を変更して途中から鉄道を利用。すんなり到着。しかし最寄り駅を過ぎてしまったので、かなり歩く。

Yakub Super Marketは通りと番地は分かっていたけど、詳細な場所はネットで調べてもよく分からなかった(グーグルマップで店の住所を入力しても実際よりかなり離れた場所を示している)ので、それらしいところまで来たら身なりの良さそうな人にYakub Super Marketを知ってますかと質問。するとリキシャのおじさんに聞いてくれて交渉してくれた。情報が乏しい地域ではここからは流れに身を任せるのが目的への最短距離だと経験的に分かっている。

リキシャのおじさん、何人かに聞きながら数分でYakub Super Marketに到着。写真のATMが目印(下の方の「場所」をクリックすると地図へリンク)。結構でかい規模の百貨店。なんとなく二階から見ていくかなと階段を上がるとさっそく服屋のおにいさんに「お前は何が欲しいのだ?」といわれたのでレコードの写真を見せる。すると子どもが店の場所まで案内してくれることに。ラッキー、というか感謝。結局は上の写真のATM横の入り口のポカリスウェットみたいな青い看板の下の通路を入って2、3店目の分かりやすい場所にあった。子どもにささやかなお駄賃を渡した。

ミスターGarner Daliのレコードショップ。Garner Daliさんはかなり高齢な店主。呼吸が辛そうだったモロッコのフェズのレコード屋の店主を思い出した。こちらのGarner Daliおじいさん、昔は高い税金を払いインドのHMVからレコードバンバン輸入し商売をしていたそうだが、いつだか火事で在庫を失ったという。「今ではレコードはアンティーク」ということで、インドプレスの洋楽とインド(ベンガル中心)音楽の中古盤が幾ばくかあるのみ。残念ながらバングラ盤は現在も昔も扱っていなかったそうだ。

そのかわりCDはしっかりと取り揃えられており、時代がらか店の半分はパソコン関係の商品に占領され、そちらは若者が商売をしている。何か購入しようと、LPを見てみるも直感が反応せずシングルを見る。めくってもめくってもシングルは中身が分からないので、記念にマーブルディスクのボリウッドサントラを購入した。たぶん200BDT。

名刺とショッピングバックもいただいた。1978年開店ということは、今年42周年、結構老舗、すごい!

最後に向かいの店にいた少年の・・・

ダンスで見送られ・・・


店をあとにした。

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